「先生と呼ばれるほどの馬鹿じゃなし」
て、ことわざ?好きです。
私はお料理の仕事をしているので、
撮影の現場では「先生」と呼ばれます。
ああいう、大勢が動く現場やお仕事のクライアントさんは
「先生」と呼んだ方が呼びやすいので、
最初は否定して「先生じゃないですよー」なんて言ってたんですが、
もうそれはただの「符丁」みたいなもんで、
現場ではしょうがないかな。と思っています。
私は生徒でもない人から「先生」って呼ばれるのは
非常にかっこわるいと思っております。
それはそれは、大勢の料理講師を見てきておりまして。
ほんとうに実力もあり、努力もあり、先生と呼ばれて当然でしょって
いう方もたくさんいます。
私の関わっている学会にいる先生は、それはそれはどの料理も美味しく、人としても素敵で、努力していて。
だから尊敬の意味も込めて「先生」と呼ばしてもらっています。
そして、料理講師のお仕事をお願いする方も「先生」と呼ばせてもらいます。
みなさん、そこのところすごくわかっている人ばかりで謙虚。
器、大きい。
ただ、残念なことに。
そうでない人もいるってこと。
料理家は国家資格でもなんでもなく言ったモン勝ち。
だから、お教室なんかやってたりすると生徒さんから
「先生」と呼ばれ慣れてて、長年そうだったりするもんだから、
他人に対する態度もなんだか尊大で「先生」な人がいます。
人の器なのか、発展途上人物なのか。
「先生と呼ばれるほどの馬鹿じゃなし」
言葉は言霊になり、
よくも悪くも
その言葉に溺れてしまいます。
自分もそうならないように。
自戒を込めて。